HotForexの新しい口座とは?
HotForexの口座は7種類ある
これまでの5種類の口座
少額から始められる投資運用がFX(外国為替証拠金取引)ですが、より大きなレバレッジでハイリターンを求め海外のFX業者を利用するトレーダーも増えてきています。注目されている大手FX業者に「HotForex」がありますが、2019年8月より新たに2種類の口座を追加しました。これまでは5種類の口座でしたから、これで、全部で7種類の口座を活用できるようになります。
2009年に設立されたHotForexが所有しているライセンスは、キプロス証券取引委員会(CySEC)です。ただし、規制によりEU圏での日本人トレーダーに対するサービス提供が難しくなったため、2018年よりセントビンセント及びグレナディーン諸島のライセンスを所得し、別法人で日本人トレーダーを対応しています。2019年にはドバイにも法人を設立しました。海外の大手FX業者の中でも勢いよく成長しているのがHotForexなのです。
まずは、これまでの5種類の口座がどのようなものだったのか確認しておきましょう。最低入金額5ドルから始められるのが「マイクロ口座」です。最大レバレッジはなんと脅威の1000倍です。国内FXでは金融庁の規制によってレバレッジの最大は25倍ですから、比較にならないほどの大きな差があります。100ドルから始められるのが「プレミアム口座」で、こちらのレバレッジは最大で500倍です。どちらの口座もMT4だけでなくMT5のトレードプラットフォームが利用できます。他にもスプレッドの狭いスキャルピング用の「ゼロスプレッド口座」やシステムトレード用の「Auto口座」、さらに一流トレーダーのストラテジー(戦略)をコピーする「HFCopy口座」があります。実に個性的で豊富なラインナップです。
新しく追加された2種類の口座
ここに2019年8月から追加されたのが、「PAMM口座プレミアム」、「PAMM口座プレミアムプラス」になります。HotForexには以前にもPAMM口座があったのですが、一度停止してしまったため、新たな名称と共にリニューアルしました。
対応しているトレードプラットフォームはどちらもMT4のみで、最大レバレッジは300倍、最小取り引きは0.01Lot(千通貨)、FX通貨ペアだけではなく、貴金属や株価指数、原油などのCFD(差金決済取引)にも対応しています。マージンコールは証拠金維持率が50%を下回った時点になりますし、強制ロスカットは証拠金維持率20%です。PAMM口座プレミアムとPAMM口座プレミアムプラスの違いは、PAMM口座プレミアムの方がスプレッドは広めということでしょう。最低スプレッドは1.1pipsと公表されています。PAMM口座プレミアムプラスの最低スプレッドは0.3pipsと業界でも最狭水準ですが、取り引き手数料として1Lot(10万通貨)につき、5ドルかかります。他のFX業者でも同じ事が当てはまりますが、同じNDD方式(ノーディリンググデスク)でも、STPではスプレッドが広めで手数料はなし、ECNはスプレッドが限りなくゼロに近いですが、別途手数料がかかる仕組みです。
ここで問題になるのは、「それだったら既存のプレミアム口座やゼロスプレッド口座とあまり違いがないんじゃないのだろうか?」ということです。確かにここまで紹介した条件だけを見ると大きな違いはほとんど感じられません。
ポイントは新しい口座が、国内では禁止されているPAMM(Percentage Allocation Management Module)口座だということです。ちなみに国内で禁止されているからといって、海外FXのPAMM口座で資産運用しても違法ではありません。利益分をしっかり納税すれば問題ないのです。禁止されているのはあくまでも国内の金融庁のライセンスに登録しているFX業者だけです。HotForexを利用する限り問題ありません。
はたしてPAMM口座とはどのようなものなのでしょうか?実は裁量トレードとも、システムトレードとも異なるまったく別の運用方法なのです。PAMM口座について詳しくご紹介していきましょう。
PAMM口座の仕組み
投資信託に似た仕組みのPAMM口座
PAMM口座は、別名「マネージアカウント」と呼ばれています。仕組みは投資信託に似ています。投資信託は顧客から資金を集め、それをファンドマネジャーと呼ばれる資産運用のプロが、リスクヘッジなど戦略的に投資していき利益を生み出していきます。資産が増えるか減るかはファンドマネジャーの手腕にかかっているのです。
PAMM口座も「マネーマネジャー」と呼ばれる一流のトレーダーに資金を預けることになります。この場合、預ける側のトレーダーは「インベスター」と呼ばれます。インベスターは資金を託すのみです。たくさんのインベスターから資金を集めたマネーマネジャーは、その大きな資金力を活かしながら売買し、利益を生み出してインベスターに還元するというのが、PAMM口座の仕組みです。ヘッジファンドなどの買いが入り、ストップロスを巻き込んで為替相場が大きく動くことがありますが、大きな資金力があるということはそういった効果も期待できます。
そもそも運用してくれるマネーマネジャーは超一流ですから、素人よりも「入手できる情報量」「チャートの分析力」「先を見据えた戦略」「スペックの高い通信機器による通信速度」など有利な点が多く、普通に取り引きするよりも勝率が高まるのは間違いありません。裁量トレードをしても、EAを活用したシステムトレードをしてもなかなか結果を出すことができなかった人にとっては大きなチャンスです。
しかし、HotForexには一流のトレーダーの戦略をコピーするHFCopy口座もあります。PAMM口座と、「コピートレード」をするためのHFCopy口座では何が違うのでしょうか?
コピートレードとの違い
HFCopy口座のコピートレードは、まず一流のプロトレーダー(ストラテジープロバイダーと呼びます)をフォローするところから始まります。後はそのストラテジープロバイダーの取り引きとまったく同じ取り引きをしていくだけです。設定するだけで自動的に取り引きされます。ただし同額で売買することは難しいので、実際にストラテジープロバイダーが売買するポジション量のどのくらいの割合で取り引きするかをあらかじめ決めておきます。
一流トレーダーに取り引きを任せるという点では、PAMM口座もHFCopy口座も変わりありません。大きな違いは、コピートレードの場合、どんな通貨ペアをどのくらい買ったり売ったりしたのかがすぐわかるのに対し、PAMM口座の場合はそれがわかりません。理由は、HFCopy口座はあくまでも自分の口座で取り引きするので詳細が把握できますが、PAMM口座はマネーマネジャーの口座で取り引きされるためにタイムリーには見えないのです。これはPAMM口座のマネーマネジャーが手の内をさらしたくないからでしょう。多額の資金を運用するために、より用心深くなっているとも考えられます。逆に顧客の口座で運用するMAM口座というのも他のFX業者にはありますが、HotForexでは今の段階として設置の予定はされていません。
ちなみにHotForexには円建てがなく、基本的にドル建てかユーロ建てでの取り引きになりますので、HotForexとしてはまずそちらを改善していく動きのようです。2019年中には日本人トレーダー用に円建ても可能になるのではないでしょうか。
プロトレーダーに資産運用を託すにしても、情報には敏感になり、チャート分析などは手を抜かずにやっておくべきでしょう。FXにより精通していくことで、PAMM口座の有効利用の仕方も変わってくるはずです。まずは、リスクヘッジのひとつとして、資金の一部をPAMM口座に投資してみるというのがいいのではないでしょうか。
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