ボーナスがあるFX業者とないFX業者の違いとは?
海外FXの特徴である「ボーナス」とは
口座開設以外にもボーナスがある
レバレッジを効かせることで少額の資金からでも始められる投資運用として、FX(外国為替証拠金取引)が注目を集めていますが、国内のFX業者と海外のFX業者を利用するのではいろいろな違いがあります。海外FXの場合は、「超ハイレバレッジ」、「ゼロカットシステム」などのメリットがありますが、「ボーナス」が充実している点もそのひとつに挙げられるでしょう。
ボーナスとは「特典」のことで、「口座開設ボーナス」、「入金ボーナス」、「取り引きボーナス」などがあります。ボーナスが設定されているFX業者では、「多く入金した分」、「多くの取り引きをした分」だけお得なのです。
海外FXは国内FXとは異なり、ほとんどのFX業者が「NDD方式」(ノーディーリングデスク)を採用しています。これはトレーダーの注文をそのままインターバンク市場に流すスタイルのため、FX業者は手数料(スプレッド)だけで収益を得ています。ですからトレーダーの取引量が増えれば増えるほど、FX業者の収益も増す仕組みです。つまり、多くの顧客を集めて、多くの取り引きをしてもらうために海外のFX業者はボーナスを充実させているということになります。
もちろんこのボーナスを上手く活用すればより大きなリターンが期待できるわけですから、トレーダーにも多くのメリットがあります。仕組みはFX業者によって異なりますので、しっかりと把握してから口座を開設すべきでしょう。
XMの具体的なボーナスの仕組み
魅力的なボーナスを設定しているのが、海外FX業者の大手で、日本人トレーダーにも絶大な人気を誇っている「XM」です。XMにはどのようなボーナスがあるのでしょうか?
口座開設ボーナスについては、3,000円です。そこまで大きな特典というわけではありませんが、XMでは最大レバレッジが888倍ですから、これで250万円以上の取り引きができることになります。
さらに入金ボーナスでは、500ドルまではボーナス100%です。例えば5万円入金すれば、5万円のボーナスを得ることができます。つまり有効証拠金は最初の資金の倍の10万円になるわけです。500ドルを超えても、5,000ドルまではボーナス20%になっています。このようなボーナスの仕組みは国内FXにはありません。
しかもXMには、取り引きに応じてのボーナスもあるのです。これはロイヤルプログラムというもので、1Lot(10万通貨)の取り引きごとに一定のXMポイントが付与されます。どれだけのXMポイントが付与されるかは取り引き期間によって異なり、最上位のステータスのEliteだと20XMポイントが付与されます。XMポイントはボーナスに変換することが可能で、3で割った値がボーナスになります。20XMポイントだとおよそ6ドルです。
このように口座開設、入金、取り引きに応じたボーナスを受け取ることで、より大きな取り引きができるようになります。これだけでもXMが人気を集めているのは納得でるのではないでしょうか。注意しなければいけないのは、ボーナスの出金はできないことや残高から出金した割合に応じてボーナスも消滅してしまうことでしょう。損失が出た際にはボーナスより先に残高から引かれます。ルールを把握していないとせっかくのボーナスが有効活用できません。消滅したボーナスは二度と復活しないのです。
ボーナスのなしFX業者にはメリットがないのか?
ボーナスがない代わりにスプレッドが狭い
こうなるとボーナスが設定されていないFX業者を選ぶよりも、当然のようにボーナスが設定されているFX業者をどのトレーダーも選ぶことになります。しかし、海外のFX業者にもまったくボーナスを設定しないで運営しているケースもあり、そこをあえて利用しているトレーダーもいるのが現状です。なぜ、ボーナスのないFX業者を選択しているのでしょうか?
ここには2つの理由が考えられます。ひとつはボーナスの特性です。ボーナスは確かに有効証拠金を増やしてくれるという点で魅力的なのですが、消滅してしまったり、残高から先に減ってボーナスだけが残るため、かなり補填的な役割が強いのです。超ハイレバレッジで取り引きしていると、わずかな為替相場の変動で大きな含み益にもなれば、大きな含み損にもなります。含み損が大きくなると強制ロスカットになってしまいますが、ボーナスが残っているおかげで耐えられる幅が広がります。退場せずに土俵際で生き残ることができるといった点ではボーナスは有効です。単純に自分の資金が倍になるというわけではなく、使い方が限定的なためにボーナスにメリットを感じていないトレーダーもいるということです。
もうひとつの理由は、ボーナスはトレーダーの支払うコストによって成り立っていますから、ボーナスが充実している反面、手数料といわれるスプレッドが広がります。XMは確かにボーナスが魅力的なのですが、スプレッドは他社と比較すると広い傾向があります(マイクロ口座・スタンダード口座)。トレーダーにとってはスプレッドが広がると、その分だけ不利です。中・長期でポジションを保有するのであれば比較的関係ないのですが、デイトレードやスキャルピングなど短期または超短期売買の場合は、1日の取り引きが多くなるのでその分だけスプレッドのコストが重くのしかかってきます。そのため、ボーナスはないが、その代わりにスプレッドが狭いというメリットのあるFX業者を選ぶトレーダーもいるのです。
国内のFX業者でボーナスが少ない理由は別
国内のFX業者に目を向けてみると、ボーナスという面では口座開設ぐらいで、海外のFX業者のようなボーナスはほとんど見当たりません。反面、スプレッドは限界まで狭くなっています。しかし、これはボーナスを設定していない海外のFX業者とは意味合いが違いますので注意が必要です。
国内FXは基本的にDD方式(ディーリングデスク・相対取引)です。トレーダーの注文をディーラーが吞むという操作が入ります。この注文では利益はでないだろうと判断された注文はインターバンク市場に流されることなく処理されます。そのためトレーダーの利益がFX業者の損失に繋がるため、トレーダーに不利なスリップページや約定拒否、ストップロス狩りといった形でFX業者は収益を増やし、スプレッドが狭い分を補完しています。
ボーナスがなく、スプレッドが狭い状態が同じでも、海外FXと国内FXでは、トレーダーとFX業者の関係がまったく逆になっているのです。「取り引きが不透明」なのが国内FX、「透明性が高い」のが海外FXということになります。約定力についてはFXでもっとも重要視しなければいけない点なので、海外トレーダーの多くは多少スプレッドが広くてもNDD方式を採用しているFX業者を利用しています。
国内では景品表示法との絡みで、ボーナスのような特性のあるサービスがしにくいという傾向があります。だから国内FXでは、ボーナスが少なく、その他のサービスでアピールしているのです。
透明性の高い取り引きができることが海外FXの大きなメリットです。国内FXのような不利な状態で取り引きを続ける必要はありませんので、ボーナスに魅力を感じるのであれば、ボーナスが充実している海外FX業者を選ぶべきですし、ボーナスよりもスプレッドの狭さを選びたいのであればボーナスのない海外FX業者を選ぶべきではないでしょうか。
-
前の記事
海外FX業者を困らす個人投資家のカード枠現金化ディール 2019.07.19
-
次の記事
海外FX~ハイレバレッジはどれを選ぶのが適切か 2019.07.23