XMではSTICPAYによる利益分の出金ができなくなった(2019年6月19日以降)
STICPAYによるサービスの変化
XMは2018年12月よりSTICPAYを導入
FX(外国為替証拠金取引)でハイリターンを期待するのであれば、国内FXよりも海外FXが有利です。国内のような最大レバレッジ25倍といった規制がないからです。レバレッジ500倍を超える超ハイレバレッジでの取り引きが可能になっています。
海外FXといっても扱っている業者は千以上ありますが、そんな中で圧倒的な支持を集めているのが「XM」です。MT4だけでなくMT5のトレードプラットフォームが利用でき、開設ボーナスや入金ボーナス、取り引きボーナスなどが充実しているうえに、マイクロ口座やスタンダード口座では「888倍」の超ハイレバレッジを効かせられます。もちろん証拠金がマイナスになった場合は、マイナス分をXMで負担してくれるゼロカットシステムもあります。
海外FXは出入金に関してもクレジットカードを利用できるなどの選択肢が多いのが特徴ですが、XMは2018年12月から「STICPAY」を新たに導入しました。STICPAYは2017年に誕生し、香港に拠点を持つ電子マネー決済サービスです。2019年4月よりリニューアルしたSTICPAYカード(Unionpay Prepaid Card)を使えば、ゆうちょ銀行やセブン銀行のATMから出金できるというメリットもあります。
AML(アンチマネーロンダリング)法によって、クレジットカードで入金した場合、入金額までしか出金できないため、多くのFX業者では、利益分はbitwalletやSTICPAYで出金しなければいけません。STICPAYで入金した形跡があれば、利益分はSTICPAYで出金できます。
XMも同じような仕組みだったのですが、それが2019年になって大きく変わってきています。
2019年6月には突如、利益分の出金停止
2019年6月19日より、STICPAYで利益分の出金ができなくなったというニュースが、多くのトレーダーからTwitterで発信されるようになりました。状況としては「STICPAYでの利益分の出金は完全に停止」「出金手続きをしていた場合は、手続きが取り消しとなり、資金はXMの口座に戻っている」というものです。
出入金のシステムについては、XMに関わらず、他の業者でも突発的な停止や変更があります。公式発表されないで、いつの間にか停止していたということもありますので、最新の状況はサポートセンターに問い合わせるのが確実です。
XMでも今回の変更は公式には発表されていません。サポートセンターの返答としては、「経営者判断でSTICPAYでの利益分の出金を停止した」とのことですから、やはりAML法を意識しての対処だと考えられます。もしかすると金融庁からの圧力がかかったのかもしれません。
これによってSTICPAYは入金額までしか出金できないことになってしまいました。実はこのようにXMでは2019年に入ってから利益分の出金方法がどんどん減っているのです。
XMの利益分の出金方法は?
bitwalletも2019年4月より利益分の出金停止
利益分の出金方法としては、bitwalletが便利でした。海外送金と比較すると出金に時間がかからず、手数料が安いというメリットがあったからです。どれだけの金額を出金しても824円の手数料しかかからないという点で、一番お得な出金方法だったのです。
しかし2019年4月より突如、XMではbitwalletによる利益分の出金が停止となります。こちらもAML法が影響していると考えられますが、同じような対応をしているFX業者は他に見当たりません(AXIORYは2019年2月にbitwalletと業務提携を解消しています)。まずXMが先駆けとなってマネーロンダリング防止に努めているのかもしれません。今後、同じような動きが他の業者にも波及していくのか注目していく必要があるでしょう。
XMでは2019年5月よりi-Accountでの取り引きも停止しており、気が付けば利益分の出金方法は極めて限定的となっています。
まとめると2019年に入ってから
- bitwalletによる利益分の出金停止
- i-Accountが姿を消す
- STICPAYによる利益分の出金停止
と、XMの出金サービスが大きく変化しているということです。
利益分の出金は海外送金のみ
では代わって新しい電子マネー決済サービスをXMでは導入する予定があるのかというと、どうやらその予定もないようです(もしかすると2019年後半に突如発表されるかもしれません)。
ということは、クレジットカードやbitwallet、STICPAYなどで入金し、トレードで利益を出した場合、出金する方法は「海外送金」(International Wire Transfer)のみということになります。これはもはや選択の余地がないということです。
もともとSTICPAYは出金手数料が高く、XMの口座からSTICPAYの口座への出金に関しては無料でしたが、STICPAY口座から国内銀行に送金する際には、出金額の1.5%+800円かかっていました。仮に20万円を出金するとなると、3,000円+800円で3,800円の手数料が引かれてしまいます。
一方で海外送金は2万円未満の出金であれば手数料が3,000円、2万円以上であれば手数料が無料になります。ただし、その後のリフティングチャージや受取銀行手数料などで2,000円~5,000円ほど引かれます。ソニー銀行や住信SBI銀行だとコストを最も抑えられるので、20万円出金するのであれば、STICPAYよりも手数料はかからない計算です。
STICPAYの利益分の出金停止になる前から、高額の出金は海外送金の方がお得だったというわけです。その点では大きな問題はありませんが、少額の出金については今後は検討が必要になります。海外送金で1万円を出金すると、出金手数料で3,000円引かれ、受取銀行手数料で2,500円に抑えられたとして、実に半分以上は引かれてしまうことになるからです。
今後の利益分の出金については、少なくとも2万円以上が目安になってくるでしょう。ハイリターンを狙っての海外FXであれば、もっと多くの利益を積み上げてから出金したいところです。ちなみにボーナスの充実しているXMですが、出金額の割合に応じてボーナスも消滅してしまいますので、出金する際はその辺りも考慮する必要があるでしょう。
海外FXは入金と出金の仕組みが異なっているなど、やや複雑になっていますので、FX口座を開設し入金する際には、必ず出金のシステムについてしっかりと確認しておくことをおすすめします。
業界の最先端を進み、リードしているXMですから、今後新しいシステムを導入してより使い仕組みをまた構築してくれるのではないでしょうか。それまでは海外送金のみを利用していくしかなさそうです。
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