海外FXの今年の利益~今からでも間に合う合法的繰り延べ法とは
今年も早いもので残り半月足らず、しかもクリスマス休暇などを挟んでFXの取引がでできる日も数えるほどとなりました。
こうなるとそろそろ気になるのが今年の海外FX取引の損益の問題になります。
年間を通じて損失しか出なかった方は別にほかのデリバティブ投資との損益通算ができるわけでもないですし、国内FXの税制のように翌年以降に損失を持ち越すことができるような仕組みがありませんのでとにかく来年また気を取り直して頑張るしかありませんが、利益が出た方は逆に年間を通じたほかの収入、給与所得や不動産賃貸収入などと合算してみてどのぐらいの税金を支払うことになるのかを考えてみる必要があります。
とくに給与所得でそれなりの金額を確保されている方はFXによる雑所得が加算されると税率が高まってしまい想定外の税金を支払う羽目になってしまいますので、とにかくこの時期一体どのぐらいの税金を支払うのかをラフに計算しておくことがお勧めとなります。
そしていくらかの金額を翌年に繰り延べすることができれば税率の変更を回避できるのかといった目安を考えて実際に繰り延べをするかどうかを検討するタイミングに差し掛かっているのです。
実は海外FXでは両建てを使うことにより損失を生み出して損失部分だけ今年損切し、同額の利益部分を来年まで持ち越してリカクすることで合法的に利益を繰り延べすることができるのです。
FXの場合には利益確定したものはその年の収益になりますが、リカクを翌年に先延ばしした場合には利益として計上する必要はありません。
まずいくら繰り延べするかを大まかに決める
繰り延べ額は人によって様々です。
10万円繰り延べしたい方もいまさら100万円繰り延べされたい方も、それぞれの納税見通しから目標値は変わってくるということです。
ただしこの時期残された営業日の中でそれなりの金額を翌年に持ち越すようにいまさら取引をして実現させるためにはなんといっても相場が動く必要があります。
残念ながら足元の状況を見ていますとドル円などは1日に10銭も動かない状況ですから、両建てを使って無理やり損失を作り出すのならクリスマス明けの26日から31日までの実に短い4日間程度の中でそうした状況を作り出す努力をしなくてはならないということになります。
両建てで損失を無理やり作り利益部分は来年早々にリカク
海外FXで両建てができる場合には、国内であると莫大な資金が必要になるような両建てでも相当少ない金額で実現することが可能になります。
たとえばもっとも国内投資家が取引をするドル円ならば10万通貨で1円相場が動けばそれだけで10万円の利益と損失を生み出すことができますので1ドル109円の時に1000倍のレバレッジで10万通貨取引した場合には10900円の証拠金を投入することで簡単に実施ができることになります。
上の図ではドル円が1円動いた場合の利益と損失を記載していますが、さすがにこの時期1日に1円動くことは期待できませんからせいぜい30銭動きがでた場合には3万円程度の繰越が可能となるわけです。
これをもっと大きな金額にしたい場合には10万通貨ではなく相場の流動性の状況を見ながら100万通貨にすることで30万円の繰越をすることも可能になるというわけです。
年末の場合ドル円なら上昇する可能性が高いので損失は売りのほうを手仕舞うことになるのが多いと思いますが、逆に下落で利益が出ている場合にはロングを損切するといった柔軟な対応が必要になります。
本来はトレンドがでている通貨ペアを利用するのがもっとも確実で効率的なものになるといえます。
両建てでつくった利益部分はその後の相場変動で減少することもある
但し、損失は30万作り出すことができてそれを損切したとしても利益が乗っているポジションがそのまま利益を維持できるかどうかが判らないところがこのやり方の悩ましい部分で、たとえば動いた値幅が年を越すまでに縮小して利益が減った場合には損失は30万出せたものの繰越できたのは20万とか、場合によっては繰り越しできる利益がなくなる、マイナスになるといったことも想定する必要があり、年末あまり早いタイミングにこの両建てをしてしまいますとまったくうまくいかないということもありうる点はあらかじめ十分に承知しておく必要があります。
したがって多額の通貨で10銭動いたら50万や100万損失が作り出せたとしてもその分を丸々翌年に繰り延べするのは値幅が狭ければ狭いほど難しくなるということはよく覚えておく必要があります。
さらに今年の1月3日のように突然フラッシュクラッシュが起きてしまったりしますと、ポジションの持ち方次第で莫大な損失がでたり逆に大きな利益になったりすることもありますので、想定外の事態に巻き込まれないためにも年初できるだけ早く相場が動いていないところでしっかりリカクしてしまうことが肝心になります。
相場が動かないと思ったほどの金額を繰り延べできないことも
両建てを使った繰り延べ方法は概ね以上のようなやり方になりますが、相場が動かない場合、1日みていても10銭も動かないとなるとそもそも両建てをしても損失を生み出すことができませんので、期待した損失を計上することができなくなる点だけは覚悟しておく必要があります。
また通貨ペアはドル円にこだわらずNZドル円など年末によく動く通貨ペアを選定するといったことも重要になります。
どの通貨ペアでこうした両建てを行うかはかなり重要な選択になります。
事前に紙の上で想定した方法が100パーセントうまくいくとは限りませんので、ある程度うまくいったらそれで満足するという妥協的な姿勢も必要になるのがこの方法です。
もう本当に残された営業日は限られています。
どこまで実際にやってみるか相場の動かないこの時期にしっかり計算して臨みたいところです。
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