ECNの外だし手数料は確定申告で経費処理できる

ECNの外だし手数料は確定申告で経費処理できる

国内FX業界では全く流行らないECNですが、実は海外FX業者の多くに設定されているECNを利用しますと外だしになっている手数料部分を確定申告時に経費として引き落とすことができるのをご存知でしたでしょうか?

国内ではセントラル短資FXなどごく限られたFX業者がいわゆる手数料を外だしにしたサービスを行っていましたが残念ながら2018年4月で終了してしまい、現在ではほぼすべての業者がマージンをスプレッドのなかにビルトインしたサービスを行っているため確定申告時にこの手数料部分を経費として参入させることができなくなっています。

しかし海外FXのECNならば手数料はすべて外だしですから年間の取引一覧をダウンロードし手数料部分だけを合計したものを経費として計上することができるのです。手数料が外だしになっていても何の意味もないと思われている方も多いと思いますが、実はこれにはかなり大きなメリットがあるのです。

取引手数料の経費算入は海外FXで認められる数少ないメリットのひとつ

FX取引で利益がではじめますと気になるのが確定申告での税金の問題です。国内の業者を利用したFX取引の場合には申告分離課税、つまり給与所得や不動産所得が1億あろうが200万であろうがまったくほかの収入とは関係なく一律一定の税率(20%+復興特別所得税0.315%)を申告により支払えば済むことになりますが、海外FXは総合課税の扱いですからほかの所得と合算して税率が決められる点が大きな違いとなります。また国内FX取引の利益については他のデリバティブ先物商品の損失と損益通算ができるのです。株式の現物取引などは何も他の金融商品との損益通算は出来ませんからFXについてはかなり優遇された内容となっていることがわかります。

たとえばFXで300万利益がでてもCFDで100万損失がでれば通算利益は200万円ということになるのです。

しかし海外FX取引は当然のことながらこうしたインセンティブは適用にはなりません。

したがって海外FXで300万利益がでて国内CFDで200万損失が出ても300万についての利益を総合課税として他の所得と合算で申告し税金の支払いをしなくてはならないのです。

また国内FX取引については店頭FXでも取引所FXでも別々の口座で運用した年間の損益をまず通算が可能となります。個別の収支を足してみて損失がでた場合はそれを確定申告時に記載しておけば3年間は損失の繰越ができるのです。これは給与所得との損益通算はできませんが、500万損失がでてもこれを確定申告時にきちんと申告さえしておけば次年度に700万利益がでてもそこから500万差し引くことが可能になるのです。ところが海外FX取引ではこの仕組みは一切適用にはなりません。

しかしこのスプレッドから外だしになっている手数料については国内の確定申告でも経費として参入することができるのです。もちろん金額は限られたものになりまうが国内業者を使っていたら絶対に実現できない数少ないインセンティブとなっているのです。

海外FXではECN的な取引が主流になりつつある

FXの世界ではインターバンクもそうですがEBSの取引により機械化、自動化が進んでおり、ディーリングデスクが間に入って売買を調整するような仕組みはもはやかなり旧式なものになりつつあります。ECNであれば電子商取引の市場のなかの売買ですから約定しないことはありませんし、かなり有利な取引が可能になるのです。

キャッシュバックサイトを利用して自分で取引した分のキャッシュバックを受ければもっと利益を確保することができるようになりかなりお得です。海外FXを利用するならECN口座を選択するというのもかなり賢い方法であるといえそうです。