海外FXの円建て口座とドル建て口座どちらがお得?
海外FX業者の口座には円建ての口座とドル建て、場合によってはユーロ建てといった口座が設定できるようになっています。口座開設時はその違いがあまり感じられない方も多いと思いますが、実は円建てとドル建てでは実際に利用しはじめると大きな違いがでてくるものなのです。
ドル建て口座は悉く不都合な状況が示現する
円建て口座を設定しますと入金も円建てですしMT4などトレーディングツールの証拠金表示も口座残高もすべて円で表示されますから、国内の店頭FX業者を利用してい取引している状況と全く違わない環境で取引が可能になります。
しかしこれがドル建てとなるといろいろ不都合が生じることになるのです。
日本円入金時にまず為替差損がでる
最初にドル建ての口座に日本から送金をしますと着金時に業者のレートで換金されることになりますので為替の取引をしているというのにまず最初にこの部分で換金によるロスが発生してしまいます。
為替価格の変化で証拠金に増減が発生
ドル建て口座の場合1ドル100円の時に10万円入金すれば1000ドルが口座に入ることなりますが、円安が進んで105円になれば証拠金も10万5000円に増加することになります。逆に円高に動いて90円になってしまうと証拠金も9万円に減少してしまうことになるわけです。つまり証拠金自体が為替の影響を受けるのがドル建て口座ということがわかります。
出金時に再度両替の手数料がかかる
ドル建て口座から証拠金、もしくは利益を出金する場合その多くは海外からの銀行経由の送金をすることになるわけですが、この段階でも着金時に国内の銀行でドルを円転する必要がでることになります。この際にバカ高い為替手数料を支払う羽目になるのです。国内のメガバンクでは1ドルあたり25銭から最大1円程度の支払いを要求されることになり、せっかく為替で儲けているのに銀行に莫大な手数料を支払って国内に持ち帰るという実に不条理な状況に追い込まれることになるのです。
したがってこうした複数の要因を勘案しますとドル建ての口座を開設するのは日本円で利益を得たい人にとっては極めて不利であることがわかります。レバレッジ等取引条件によほどこのデメリットを超えるなにか魅力的なものがあるならば別でえすが、通常はドル建ての口座しか開設できない業者で取引するのはまったくお勧めできないということはあらかじめ理解しておく必要があります。ユーロ建ての口座もまったく同じで日本人が取引してプラスになる要素は皆無といえる状況で、利用にあたっては相当よく考える必要があります。
ベストな選択肢は最初から最後まで日本円で取引できること
こうなるとやはりお勧めになるのが日本円建ての口座開設とその利用ということになります。これならば最初から日本円で入金し円建てで取引を実施、得られた利益もすべて日本円で、それをそのまま出金するわけですから、銀行から送金の手数料を引かれても為替の両替手数料は最後まで発生しないことになります。
せっかく為替の差金取引をしているわけですから、やはりこの取引方法が実現できる業者の口座を利用するのがベストプラクティスといえるのです。
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