海外FXで仮想通貨FXをするのは得か損か?
海外FXの業者では通常のFXの取引プラットフォームで仮想通貨FXの取引もおこえ所が何社か存在します。果たしてこれは役に立つものなのでしょうか。今回検証してみました。
ハイレバレッジの取引を期待すると失望する意外な取引条件
現状で仮想通貨の取引ができる主な海外FX業者は上記の表のようなところとなっています。
XM,Tradeview,HotForex,iForex,BigBoss,FBSなどで実際に取引は可能です。扱い商品は若干異なりますが、流動性があって取引しやすいのはやはりビットコインでBTCUSD,もしくはBTCJPYの通貨ペアが比較的人気となっているようです。
まずこの一覧をひとめ見ますとすぐに気がつくのはハイレバレッジが売りもののはずの海外FX業者なのにレバレッジは非常に限定的になっているということです。
海外仮想通貨FX専業のCrypro GTは200倍、BitMEXが100倍の最大レバッジを提供しているのとは大違いの状況といえます。
たとえば、かなり早い時期に仮想通貨FXも取引ラインナップにいれたXMなどはボラティリティが非常に高まった時期には一旦取引を停止していましたが2018年11月から再開し現在ではレバレッジは2倍しかかけられない状態になっています。
比較的大きなレバッジを提供してくれるTradeviewやiForexでもせいぜい10倍であり、決して大きなものにはなっていません。
やはり海外FX業者の場合、仮想通貨FXはあまりにも価格変動が大きいことからいくらゼロカットシステムを実装しているといってもハイレバレッジにマッチしないことを誰よりも理解してることが非常に感じられます。だからこそFXとはまったく別に相当保守的な低レバレッジを設定しているのでしょう。
CFDの扱いのところが多く土日取引できないケースも
また取引時価がCFDの設定と同じように土日に取引できない業者が多い点も気になります。iForex,BigBoss,FBSなどは土日にも対応していますが、それ以外の業者はビットコインなどでもっとも動きが大きくなる土日に取引ができませんのでうかつに週末にポジションをとることができないのも大きな特徴となっています。
取引がしたいと思った時にFXの延長線上で売買ができるのが最大のメリット
取引条件についてもスプレッドや購入量制限などを考えますと、専業の海外仮想通貨FX業者と比較しても飛びぬけて利用しやすいスペックになっているわけではないことも気になります。こうなると積極的に仮想通貨FXのために口座を開設するといったものではなさそうな感じですが、唯一便利なのはビットコインなどに動きがでて試しにちょっと売買してみようかというときに少額を利用してFXと全く同じプラットフォームですぐに取引ができる点で、特別に構えた準備をしなくても楽に売買が可能である点は一つのメリットとして評価できそうです。土日も取引を許している業者は多少意識が異なるのかもしれませんが、CFDの延長線上で取引ができるようにしている業者に関してはあくまで商品ラインナップの一環として顧客にサービスを提供している可能性が高そうで、そのあたりをよく理解したうえで取引することが肝心になりそうです。
現在国内の仮想通貨取引業者は業界の自主的な取り決めでレバレッジの上限を4倍に統一する動きにでていますが、それと比べてもほとんど遜色がなく、しかもゼロカットシステムが導入されているので証拠金以上の損失を一切受けることがない安全装置付きの売買であるというのが一つのメリットとなっているのではないでしょうか。
仮想通貨FX導入当初は各社ともにそれなりに取引の拡大を期待した部分もあったのだろうと思いますが、一昨年から昨年にかけて大きく下落するといった相場の動きを示現したことでボラティリティが大きく主力商品にはなりえないまま今日に至っている印象があります。仮想通貨FXでめいっぱい取引をされたいと思うのであれば専業の海外業者を選択するのが正しいのかもしれませんが、通常の円建て入金の資金が利用できることやFXの取引と全く異なるところがないスワップの支払いタイミングなどを考えますと違和感なく取引できるのが海外FX業者の仮想通貨FXといえるのではないでしょうか。このあたりのニュアンスがしっかり理解できていれば海外FX業者でも十分に仮想通貨FXの取引に利用することが可能です。
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