取引スピードという視点でXMであえてMT5でトレードしてみる
海外FXの業者で導入されている取引ツールであるMT5は多くの方がすでにご存じのようにMT4の後継ソフトとしてメタクオーツ社が開発して取引ソフトウエアですが、MT4よりもさらに便利なソフトウエアを目指して開発したもののアーキテクチュアがそもそもMT4と互換性がないことからEAなど広範に出回ってしまったMT4用の周辺ソフトウエアが利用できないことから市場では依然として圧倒的にMT4の利用が多くなってしまうという残念な状況が続いています。すでにMT4は4000万人のユーザーを世界で抱えているといいますから、そもそもこのソフトをベースにしたアップグレードアプリケーションを開発・ローンチすべきだったのでしょうが、どうも開発者の勇み足があったことは否めないようです。
しかしこのMT5なるソフトはEAを利用した自動売買さえ利用しなければ一般的な取引上ではなんの問題もなく利用できる状況にあります。国内ではMT4を実装している店頭FX業者はそれなりに多くなっていますが、MT5が使えるところは皆無で、まさに海外業者で口座を開設するからこそ使えるのがMT5となっているのです。
利用できる海外業者は増加傾向に
現状で海外FX業者でMT5を採用しているのは以下のような会社になります
- XM(エックスエム)
- IFC Markets(アイエフシーマーケット)
- FBS(エフビーエス)
- HotForex(ホットフォレックス)
- TradeView(トレードビュー)
- FXOPEN(FXオープン)
- LAND FX(ランドエフエックス)
- FXChoice/MyFXChoice/FXチョイス
- FXDD(FXディーディー)
- BlackBullMarkets/ブラックブルマーケット
- ICMarkets/ICマーケット
- LiteForex(ライトフォレックス)
- FXPRO(FXプロ)
- CryptoGT/クリプトGT/Hatio Ltd
このうちいくつかの会社は日本人を対象としたビジネスをやっていないところもありますしCryptoGTは仮想通貨FXの専門会社ですからよくよく精査してみますと利用できるところというのはそれほど多いわけではないことがわかります。
今回はその中でも国内の個人投資家にもっとも人気の高いXMでMT5をリアルに試してみることにしました。
利用上の違いはチャートに現れる
このMT5、実際に使い始めてみますと正直ほとんどMT4との違いが感じられないぐらいほぼそっくりにできています。ただしチャートの細かい設定をしはじめてかなり突っ込んだ使い方をはじえめてみますとその違いというものがかなり明確に感じられるようになるのです。
時間足に大きな違い
まずチャートの時間足設定では両者に微妙な差がありMT5は好みに合わせてかなり細かい設定ができるようになっていることがわかります。
MT4
時間足は9種類設定可能
(1分足、5分足、15分足、30分足、1時間足、4時間足、日足、週足、月足)
MT5
時間足が19種類でスキャル、デイトレにはより使いやすい設定が可能
(1分足、2分足、3分足、4分足、5分足、6分足、10分足、12分足、15分足、20分足、30分足、1時間足、2時間足、4時間足、8時間足、12時間足、日足、週足、月足)
ここまでの詳細設定が本当に必要かという問題はありますが、スキャルピングなどでこだわれいの取引をされる方には自分の好みにぴったりあった設定を選択することができます。
ツールの動作がMT4よりも早くなっている
これは使い始めるとすぐに感じることですが、MT5は明らかに動作が早くなってきます。
MT4:相対的に遅いが低スペックPC等でも利用可能
MT5:早い 一定のメモリ搭載のマシンを要求するが明らかに早い
インジケータ管理が格段にしやすくなっている
これも使ってみるとわかりますが、インジケータ管理はMT4に比べますとかなり使いやすくなっています。EAの数は相変わらずMT4には及びませんがインジケータ系は相当MT5も充実してきていますのでこれはありがない機能変更です。
MT4:多数利用した場合には管理が多少手間のかかるものに
MT5:フォルダ毎に分けられる機能をもつため管理しやすい
EAや特別なインジケータを使わない、ごく普通のデイトレやスキャルピングに使うだけならどうもMT5にもそれなりのメリットがあることが感じられます。
MT4と使い比べてみると若干MT5のほうが早く動くことが判明
メモリの実装で余裕のある同一PC上にMT4とMT5を立ち上げ、まったく同じ時間足を設定して同じ通貨ペアの動きをキャプチャしてみたのが以下の画像となります。
ご覧のようにMT5のほうが結構早く動いており、MT4よりも有利に取引ができることがわかります。とくにスキャルピングなどではこうした違いは意外に大きな恩恵になりそうで、
さすがに後発のソフトだけに目に見えないところでそのパフォーマンスレベルが高くなっていることがわかります。
ソフトウエアのサイズとしては明らかにMT5の方が大きくなりますが、最近のそれなりに処理能力の高いPCで利用した場合にはメモリは結構食いますがそれ以外は特別問題なく稼働することがわかります。
海外FXの場合はやはりサーバーの設置場所の問題からどうしても取引スピードが気になるものですがXMでいいますとやはりMT5を利用したほうが早く取引できるのは間違いなさそうな状況で、特別なEAを使って自動売買をするというのでなければMT5を利用してみるのもそれなりのメリットが感じられるものとなりそうです。
今回は残念ながらXMのウインドウズ対応ソフトだけの実験で他の海外FX業者でのMT4とMT5の比較は実施できていませんが、すでに口座をお持ちの業者がMT5を提供してくれているのであれば一度試しに利用して既存のMT4と比較してみるのはお勧めになります。
また現在このXMのMT5はウインドウズのみならずMac,Linus OS対応のウエッブ取引とアンドロイド、iOSのモバイル取引などに対応していますがウインドウズ意外のプラットフォームでの実験はできていません。したがってほかのプラットフォームでもどのぐらいパフォーマンスに違いがでるのかは非常に興味のあるところといえます。
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